素直でいること

ピアノ講師歴25年以上の実績を持つ私が思う、ピアノを学ぶ上で大切なこと。
講師という仕事は、
生徒から学ぶことがとても多い・・・、そんなふうに思います。
今日は、
現在レッスン中の小学2年生の女の子から気づきをもらったお話です。

 

講師のアドバイスどおりに練習する
比較的真面目に自宅でも練習をしてきてくれる
小学2年生の生徒さん。
彼女は、わたしのアドバイスを素直に聞き入れ、そのとおりに練習してきてくれます。
レッスン中も、わたしのアドバイスをよく聞き、
すぐに直そうと何度も弾き直して、「これはこう弾くの?」など自分からわからないところを聞いてきます。
アドバイスどおりにきちんと練習すれば、必ず上達するのです。
ところが、多くの生徒は、
「そんなのムリ」とか、
「この指づかいの方が楽だから直せない」など、勝手に自分に言い訳をつくって、改善しようとしません。

 

「ムリ」という心の制限をつくってしまう
無意識に”言い訳”を探してしまうクセ。
「ムリ」という自分に制限をつくり、
そのムリな自分と闘わなければいけないから辛いのです。
素直な気持ちで練習すれば、たやすく上達するのに・・・。
もったいないな、と思ってしまいます。

 

素直に受け入れること
心のブロックは、
過去の経験の記憶でつくられていくものです。
「ムリ」という考えも、
過去に頑張ったけどうまくいかなかった経験があるから、
もう頑張っても無駄だ、と思ってしまうところからうまれているのです。
そういった過去の経験の記憶は、
過去の経験の記憶、として認識しつつも、
「今だったらやればできるかもしれない」と
自分を信じて再度チャレンジすることもできるのです。

 

練習方法の発見
そして、自分なりの方法で練習すること。
わたしの練習方法がすべて正しいわけではありません。
ただ、ひとつの方法としてアドバイスしているので、
あとはひとりひとりが自分で考え、
実践して自分なりの練習方法を見つけることができたら最強なのです。
とはいえ、師匠と弟子の関係は、
師匠のカラーに染まることが多いのがこの世界。
相性のいい講師にめぐり合うことも
長続きする方法のひとつではありますね。
今まで多くの生徒をみてきましたが、
自分で考えて練習できる生徒は、
のみ込みも早いし、弾けるようになるのがとても速いような気がします。
「言われたとおりにやる」のも大切。
まだ脳が発達段階にある幼児の場合や習い始めたばかりの生徒は言われたとおりにやるのがいいと思いますが、少しずつ成長していくにつれ、自分で考える力を身につけるのも、わたしの役目だと思っています。

 

音楽は脳と人を育てる
「ピアノをやると頭がよくなる」
と、どこかで聞いたことがあるのではないでしょうか。
わたしは、こう考えます。
頭がいいから、ピアノが弾ける。
(頭が悪かったらピアノができない、と言っているのではありません)
遺伝的な部分で、器用とか頭がいいというのは
ある程度生まれ持ったものが活きてくるのだと思いますが、
後天的な部分で、指を動かして自分で考えることが脳を発達させ、
結果的に知能を上げてくれるのではないかと思います。
「いやいやピアノを習わされた」と
幼い頃の辛い記憶がある方は思い当たるのではないかと思います。
いやいややってもピアノは上達しません。
ある程度はうまくなりますが、心から楽しんで弾いている人とは明らかに
演奏方法(音楽表現)が違ってきます。
小さい頃から音楽に触れさせてあげる
お子さまにピアノを習わせたい方は、
小さい頃から音楽に親しみ、歌ったり、手拍子をしたりととにかく音楽に触れること。
そして、おもちゃでいいから楽器に触れさせてあげること。
そこで、興味を示したら自らすすんでピアノを習いたい・・・と思うはずです。
親は、きっかけをつくってあげることが大切です。
ぜひ、ピアノに限らずいろんなことに触れさせてあげてくださいませ。
何かに反応したら、それをやらせてあげるといいと思います。
好きなことには、素直になれるから・・・。
「素直は最強の上達方法」です。
大人は素直になるのが難しい
今日のお話は、子どもに焦点を当てましたが、大人はもっと素直になるのが難しいです。
今までの経験が多いことで
たくさんの記憶が潜在意識に刻み込まれています。
深く深く根づいてしまっている記憶を書き換えることは簡単なことではありません。
どうして否定的になってしまうのか、どうして拒否反応を起こしてしまうのか・・・、
自分の過去の記憶をたどっていくと、
幼少期の経験が深く刻み込まれていることがわかったりします。
昔々の経験の記憶を呼び起こすことができたら、まずはそれを認めてあげましょう。
そして、否定的になっている自分を認めることで少しずつ心を開いていけるようになっていきます。
「素直になる」ことは大人にとってはとても難しいことでもありますので、
「素直じゃない」自分を責めるのではなく、素直になれない自分を認めてあげるところからはじめましょう。
さいごに
人はもともと「素直」な生きものです。
生まれた時は、素直100%でした。
それがだんだんと経験を重ねていくうちに、
ネガティブな感情と結びついて、
マイナスな記憶として脳に刻み込まれていくのです。
否定的な考えや、ネガティブな価値観など・・・。
ポジティブな感情と結びついた記憶は、
前向きな考えとして、行動力やモチベーションを上げてくれるのです。
自分の深い思いを知ること。
素直になるための方法は、「自分を知る」ことが大切です。

 

 

 

 

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