レッスンについていけなくなってしまった場合の対処法

ヤマハ音楽教室講師歴25年以上の経験を持つピアノ講師が悩みに寄り添います。

 

今日は、「ピアノレッスンについていけなくなった場合」について。

 

 

ご自身のピアノレッスンやお子さまのレッスンで、レッスンのペースについていけなくなってしまったり、先生のアドバイスがなかなか理解できず、悩んでしまったことありませんか?

 

進みが遅いと感じたり、グループレッスンの場合、みんなと同じようにできなかったりと思うようにいかないこともあるかと思います。

 

長くレッスンを受けていると、いつもいつもペースが同じでいい調子に進めるということもありますが、中には練習がはかどらず、スランプに陥ってしまうケースもあります。

 

そんな時、「うちの子は向いていないんだろうか?」と悩んでしまったり、「辞めた方がいいのだろうか?」と悩んでしまうご父兄さまもいらっしゃるかもしれません。

 

辞める前に、そんな時どうしたらいいのかをお伝えしたいと思います。

 

4つ、ご紹介します。

  • 先生に直接打ち明けてみる
  • 練習方法を変えてみる
  • 自宅の練習場所(ピアノを置いている環境)を変えてみる
  • 自宅での言葉がけに注意する

順番にご説明していきたいと思います。

 

先生に直接打ち明けてみる

これは講師の立場であるわたしから、ぜひ勇気を出して言ってみてほしいと思うことです。

講師側も練習できていない状況を十分にわかっていますので、どうしたらいいのかということを先生がすでに考えている可能性が高いからです。

練習ができておらず、レッスンについていけてないなと感じていて、そのまま放っておく先生がいたら、講師を変更してもいいかと思いますが、たいていの講師は変化にすぐに気づくのでご父兄さまからの相談には丁寧に応じてくれるはずだからです。

講師としても、お子さまときちんと向き合える親御さんだと思ってくださり、とてもうれしいものです。

相談することが恥ずかしい、と思っていらっしゃるのはとてももったいないことなので、ぜひとも勇気を出して相談してみてほしいと思います。

その解決策として、自宅での練習方法とか親御さんのお子さまへの声がけなどもアドバイスしてくださると思います。

 

練習方法を変えてみる

それでもやっぱり言いづらい・・・と思った時には、自己解決の方法としてふたつめの「練習方法を変えてみる」というのがあります。

今までの練習方法では、練習が身になっていないということになるので、練習方法を変えてみると変わるかもしれません。

たとえば、いつも初めから最後まで通して弾くことしかしないのであれば、弾けない箇所だけを部分練習してみるとか、自分の練習を録画、録音して客観的に聴いてみる、というのもおすすめです。

どこが弾けていないのかがわかっていない状態で練習していても、あまり効果がありません。

自分の苦手なところ、弾けていないところをきちんとわかった上で、それを改善するのが練習の目的です。

弾けているところばかりを弾いても練習とはいえないので、あえて弾けない箇所だけを練習するという取り組みをしてほしいと思います。

 

自宅の練習場所を変えてみる

これはピアノを置いている部屋を変える、という意味です。

リビングなど、人の生活の中心となる場所で練習がはかどる人、静かな場所で練習がはかどる人、それぞれ性格でどちらがいいのか決まってきます。

私自身は、ひとりで静かに向き合える場所の方が圧倒的に集中できるので、親やその他の家族の人が出たり入ったりするリビングではなかなか集中できません。

これは短い時間で練習に効果を出す、という意味でもとても重要なことなので、一度練習がはかどらない場合は検討してみるといいかと思います。

 

自宅での言葉がけに注意をする

これは、普段の親子の会話などで講師が気づいている場合もありますが、なかなか講師は相談されないと言えないことなので、練習がはかどらない場合は言葉に注意して話しかけてみるのもいいかと思います。

たとえば、「練習したの?」「いつ練習するの?」「そんなんじゃ全然だめだよ」など、練習に対して焦らせるような言い方や、親御さんがまるで先生のようになってしまう言い方は、お子さんのやる気が下がってしまいます。

人に言われてやる、というのは脳が一番いやがる習性なので、本来なら自分からピアノの練習に向かうように背中を押してあげるような言い方をしてほしいと思います。

「毎日練習したら先生に褒めてもらえるよ」「一日30分やってみようよ」など、「やりなさい」のような命令形の言い方ではなく、あくまでも一緒に歩んでいくスタンスで言ってあげる。

当然、親御さんが練習するわけではありませんが、一緒に歩んでいくというスタンスは、”見守っているよ”という気持ちが込められているので、練習が思うようにできないお子さまにとっては安心する言葉なのです。

いかがでしたでしょうか。

お子さまのレッスンや、ご自宅での練習などにお役立ていただき、ぜひともピアノ学習を続けていただけるうれしく思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

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